●症状 食道静脈瘤●
○食道静脈瘤とは   食道静脈瘤は、食道の粘膜下にある静脈が一部で長期にわたってうっ血し、その部分が瘤のようにふくらんだ状態を言います。血管の壁が薄くなっているため、大きな食べ物を飲み込んだ場合や、せきなどの刺激でも瘤が破れやすく、大出血を起して死亡する事もあります。ただ静脈瘤にも出血しやすいものと比較的安全なものとがあり、色が白っぽい静脈瘤は比較的安全ですが、青色や赤色のものは出血しやすいです。 

 
○原 因   原因の90%以上は肝硬変にあると言われ、肝硬変が進むと、ほとんど食道静脈瘤を併発すると考えて良いでしょう。しかし何故肝臓が悪くなると、食道に影響を及ぼすのでしょう。
 
実は肝臓には、胃・食道・小腸・大腸・脾臓などからの静脈が集まった門脈という血管があります。門脈は小腸などで吸収された栄養分を肝臓に運びます。通常、門脈内の血液は、肝臓へ向かって流れていますが、肝硬変で肝臓内の血液が流れにくくなると、一部が食道へ向かい、これが静脈瘤を引き起こすのです。

 
○治 療   これまで食道静脈瘤に対して、主に外科的治療が試みられてきました。手術治療は長期間の効果が期待できますが、肝機能の悪化を起こすため、年齢が若く肝機能が良い人が対象になります。一方、高齢者や肝機能が悪くて腹水がある人には、内視鏡的硬化法や静脈瘤結紮術が施されていますが、その効果は一時的でしかありません。
 ですから原因でもお解り頂けるように、食道静脈瘤を予防、根本的治療するには、肝機能を正常にする事が一番大切なのです。
 
●食事療法● 
○非代償性肝硬変には糖分を活用  食道静脈瘤の原因である肝硬変には、手のひらが赤くなったり、むくみなどの症状がでる非代償性肝硬変と症状が出ない代償性肝硬変があります。食道静脈瘤は主に非代償性肝硬変によって引き起こされます。
 非代償性肝硬変の場合、たんぱく質や脂肪を制限しながらエネルギーを十分に確保しなくてはなりません。そこで利用したいのが、ハチミツやジャムといった糖分です。例えば、柔らかいパンにハチミツやジャムを塗って食べたり、糖分の豊富な果物にハチミツや砂糖をかけて食べて、エネルギー不足を補いましょう。

○調理方法にも工夫を  食道静脈瘤を破裂させないために、調理方法を工夫する事も大切です。料理は出来るだけ柔らかく、細かくきざむ事です。例えば野菜でも、固いサラダのような生野菜は避け、柔らかく煮込むようにし、大根の煮付けなども丸ごと食べるのではなく、いくつかに切って食べるようにしましょう。