●症状 胃・十二指腸潰瘍●
○原 因   瘍は、十二指腸や胃を胃酸から守る防御機構である粘液の産生量が変化した場合に生じます。この障害が出る原因は、はっきりしていませんが、ストレスや薬剤、細菌が関わっているのではないかと言われています。
 ある種の薬剤、特にアスピリンやイブプロフェン、他の非ステロイド系抗炎症薬などは、特に高齢者で粘液のバランスを崩し、胃のびらんや潰瘍の原因となります。このようなびらんや潰瘍は薬剤を中止すると治癒する傾向にあり、薬剤の服用を再開しない限り、再発する可能性は低いです。
  また十二指腸潰瘍の多く方には、胃にヘリコバクター・ピロリと言われる細菌がいる事が多く、この細菌が消化性潰瘍の主な原因と考えられています。この細菌が潰瘍を引き起こす仕組みは、はっきりと分かっていませんが、胃酸に対する正常な防御を妨げるか、潰瘍の形成をもたらす毒素を産生するのかもしれないと言われています。
 

 
○症 状   典型的な潰瘍は、治癒と再発を繰り返す傾向があります。症状は、潰瘍の位置や年齢によって様々で、小児と高齢者では通常の症状が見られなかったり、症状が全くないこともあります。このような場合には、合併症が生じて初めて潰瘍が発見される事もあります。
  十二指腸潰瘍の方のうち、さしこみ痛、焼けるような感じ、うずき、ひりひりする痛み、お腹が空になった感じ、空腹感といった典型的な症状があるのは約半数にすぎません。痛みは胃が空になった時に起こりやすい傾向があります。潰瘍は通常、目覚めたときには痛みませんが、午前の半ばまでには痛みが生じます。痛みは絶え間なく、軽度または中等度の強さで、ほぼ必ず胸骨のすぐ下に現れます。
  胃潰瘍の症状は、十二指腸潰瘍と同じパターンをとらないことが少なくありません。しかし食事の摂取によって痛みが緩和されるのではなく、逆に痛みが生じることがあります。胃潰瘍では、小腸に向かう部分の組織に腫脹が生じる可能性が高く、このために食事が胃から排出されにくくなることがあります。これは食後の膨満感や悪心、嘔吐の原因となることがあります。
●食事療法● 
○肉や魚介は素材と料理に工夫を  胃・十二指腸に負担をかけないために、消化の良い食品を取る事は大切ですが、消化の良い食品と言うと肉や魚を避ける人もいるようです。しかし、胃・十二指腸潰瘍では、肉や魚を控える必要はありません。
  肉はなるべく脂肪の少ないものを、魚は新鮮なものを選びます。干し物は消化が悪いので避けたほうが良いでしょう。料理は薄味で煮たり、茹でたり、蒸したりすると良いのですが、この時加熱し過ぎて、固くならないように注意しましょう。生で食べる刺身なら、白身魚などが良いでしょう。

○服薬はきちんと規則正しく  医師に処方された薬は、決められた量を規則正しく飲む事が大切です。飲み方を間違えると潰瘍がひどくなる事があります。また風邪薬など、処方以外の薬を飲む時には医師などに相談したりして、注意深く服用する事です。