●症状 アレルギー性疾患●
○原 因   生体は自己と非自己を確認し、外から侵入する病原菌やウイルスなど種々の異物を特異的に排除し、自己を防衛しようとする免疫という仕組みを持っています。この免疫の仕組みは、異物を抗原とし、その抗原を無害化するために免疫細胞が抗体を作り出すというもので、この反応を抗原抗体反応と呼びます。
 しかし体に害がない食べ物などに抗体が出来てしまったり、抗原抗体反応が過剰になり抗体が多く出来てしまったりすると、この過剰な抗体が体の色々な場所で炎症を起こします。この炎症によって引き起こされる病気をアレルギー性疾患と呼びます。
 

 
○抗原(アレルゲン)   体に害がないのに人によっては抗原(アレルゲン)となってしまう食べ物には、サバ、エビ、豚肉、ハム、チーズ、卵、ミルク、ソバ、キノコ、大豆、ほうれん草など様々なものがあげられます。特に多くの人にとって抗原となりやすい卵、ミルク、大豆は3大アレルゲンと呼ばれています。
 また抗原抗体反応を過剰にしてしまう抗原として、消毒剤、医薬品、洗剤、殺虫剤、金属、花粉、真菌類、化学繊維、タバコの煙、食品添加物、排気ガスなどがあげられます。

 
○種 類   過剰な抗体が炎症を起こす場所によって、アレルギー性疾患には病名がついています。鼻で起こればアレルギー性鼻炎、気管支で起これば喘息、皮膚で起こればアトピー性皮膚炎となります。
 これらのアレルギー性疾患はここ数十年増加する傾向にあり、その大きな原因には、家などの生活環境の変化や食品などの食生活の変化により、抗原が増えたためだと言われています。例えば喘息などは、昭和40年には人口の1%以下だったのですが、最近では5%にまで増えています。そして年間7000人近くの方が、この喘息でお亡くなりになっています。

 
○治療方法  抗原抗体反応自体を調整することにより、過剰になる抗体を防ぐ事が出来ればアレルギー性疾患は治療できますが、残念ながらそのような治療薬は開発されていません。そこで一番大切なのが予防です。自分にとって抗原(アレルゲン)となるものを取らないということです。
 対症療法としては、炎症を抑えるステロイドなどの抗炎症剤や喘息の人には気管支拡張剤などが用いられます。
 
●食事療法● 
○代替品を利用して栄養のバランスを  アレルゲンが食品の場合、予防としてその食品を食べる事を避けます。しかし3大アレルゲンである卵、牛乳、大豆は栄養に優れおり、アレルゲンとなる食品が多い人の場合、栄養のバランスには十分注意しなくてはいけません。
 例えば牛乳がアレルゲンの人の場合、カルシウム不足が心配になります。そこでヒジキやワカメ、わかさぎ、しらす、小松菜などのカルシウムを多く含む代替品でしっかり補いましょう。

○アレルゲンをはっきりさせましょう  大豆をアレルゲンとする人が、大豆製品である味噌やしょう油を食べてもアレルギーにならない場合があります。これは大豆のあるタンパク質がアレルゲンであり、大豆が発酵する事により、そのタンパク質がアミノ酸などに分解されたためです。
 また無添加の大豆を食べた場合、アレルギー反応が出ない場合などもあります。これは大豆アレルギーではなく、実際には添加物アレルギーという事になります。
 このようにアレルゲンと思って食べるのを避けていた食品が、工夫をすれば食べられるという事もあります。